出合う多くの出来事、またはあらゆる物事の
チョッとしたタイミングは、その全てが、
未来につながる、大切な「メッセージ」
イソシギのゲストハウスに横浜から3人娘(こずえ・
のりこ・はなこ)が宿泊していた。娘たちはフリー
ランスの美容師(エステティシャン?)らしい…。女
性3人でこんなランズエンドなゲストハウスに来る
のは、人生それなりに色々あっての旅行だと思い、
ユキヒサとイトウのふたりは、井上陽水の「いつの
まにか少女は」の替え歌、そして「花」をアドリブ・
ライブで、たのまれもしないのに歌うのだった。
そして、彼女たちがチェックアウトする翌朝、イト
ウは友人シンペイに分けてもらった島バナナを彼女
たちへのお土産にと思い、バナナをくくり束ねるた
めにクンバイ・ヒルガオのツルを取りに浜へと下り
ていった。砂浜でヒルガオのツルを選んでいたとき、
砂に埋もれた黄色いプラスティック・タグが落ちて
いたので拾うと、なんと砂の中から車のカギが出て
きた。タグに書かれた文字を推察するにレンタカー
のカギと思い、近くのホテルでガーデニング作業を
している若者に「そちらの宿泊客の落とし物かも?」
とカウンター受付に渡すように頼んだ。
そしてチェックアウトする3人娘たちにヒルガオの
ツルで束ねたバナナを渡し、喜ぶ彼女たちを見送る
のだった。しばらくして3人娘のひとりが、今にも
泣きだしそうな困り顔で「ホノホシ海岸で車のカギ
を落したかもしれない!」と、駆け戻ってきた。
「そのカギって、黄色いタグが付いていた?」と質
問すると、「いいえ、緑のタグだったと思います…」
と言うので、とりあえず彼女たちの車を見に行くと、
それはスズキの軽バンだった。
「あれッ…今朝、そこの浜でスズキの車のカギ拾った
けど、ホテルに預けてあるので確かめてみる?…でも、
落したのはホノホシ海岸だよね?」と、疑問は残るも
のの、とりあえずホテル・ロビーの受付へふたりで確
かめに行く。カギを見るなり「こ、これですッ!」と
彼女! 確かめるため車へと戻り、キーを差し込み、
エンジンを…ブオォ〜〜ン!一発でかかったのである。
いや〜よかった、ヨカッタ! でもこれ、黄色いタグ
だよね?と、笑いながら事無きを得たのだった。
よかった、ヨカッタ!
シンペイが別れ際にくれた島バナナ、彼女たちを元気
づけようと歌うユキヒサとイトウ、そしてバナナをお
土産に束ねるためにと、ヒルガオのツルが導いてくれ
た、砂に埋もれた車のカギの発見。〜善は善をよび、
そして繋がる 奇跡の拾い物! 娘たちよ、出会う
多くの出来事、その全てが「メッセージ」なのだ。
人生、困ったらライブハウス「イソシギ」に来なさい。
キリギリスな人生も たまには いいもんだぜ!
★★★
Instagram インスタグラム 〜4コマ漫画 AKANEKO〜アカネコ
連載 始めました。
0 件のコメント:
コメントを投稿