2013 奄美・加計呂麻(カケロマ) シーカヤック旅 〜その1
台風26号が関東地方を北上した先月17日ごろ、奄美大島の南部・瀬戸内町のヤドリ浜から、7人の男どもが、目の前に浮かぶ加計呂麻一周を目指し漕ぎ始めたのは、出発予定時刻より1〜2時間遅れの午後2時45分だった。
昼12時が17日の干潮ピークゆえ、潮が反転し動き始める1〜1時間半のタイムラグを考慮しての午後1〜2時出発予定で、満ち潮に乗る反時計回りのコース・プランであった。
日の入り6時として日没まで3時間、パドリング1時間半〜2時間・距離10km以内に設定して、とりあえず5〜6km先の「スリ浜」を目指す。
3km、40〜50分ばかり漕ぎ進んだ黒崎沖の大島海峡ど真ん中は、引き潮と満ち潮が複雑にぶつかり合い、あちらこちらに三角波が立ち、渦が巻き、盛り上がる潮の流れで、舳先(へさき)がアッという間に左へ50度以上押し流された。
こんなときは激潮に逆らわずに、流れる潮に乗りながら、一気に最短の岸辺を目指すのである。そして潮の流れが治まったところで、目指す方向へと転舵するのが、シングル艇のパドリングで最も安全な航海方法なのだ。
漕ぎ出してから1時間過ぎたあたりで、後方45度・方位〜北東からの風が急に強くなってきた。目指すスリ浜は北東に向かっての浜なので風に吹きさらされる事になる。それを回避するため、急きょ上陸予定地を変更し、風裏の浜として左後方に見える「渡連」の浜を目指した。
4時20分、渡連に着岸する。大潮のタイドラインと今日の風波を考えると、大きな渡連の浜への選択は最適であり、かつ日没6時〜7時からの夜の帳(とばり)を思うと、キャンプ設営2時間余の明るさは好判断だった。
1day〜初日、距離4.5km:約1時間30分パドリング。近くても大島海峡の潮の出入り口近くという、なかなかの一筋縄では行かない複雑な潮流と風、そして風裏キャンプ地選択という柔軟な状況判断にて、それなりに快適な初日の夜を無難に過ごす事が出来たのだった。
(つづく)
風防とペグダウンを兼ねたヘロンを風上に置き、風を逃がすようにタープを斜めに張る。グランドシートを敷き、モスキートネットを吊るして砂浜にゴロ寝ビバーク。10月後半の奄美の夜風は少し肌寒く、スリーシーズンのシュラフを必要とする。
いや〜、10月のことなのに既に南国、奄美の海が懐かしいです。今週末は立山で雪の世界に身を投じてきます。日本はすごいっね〜。
返信削除琉球・奄美では真冬でも、厚手のフリースとウインドブレーカーのみでシーカヤックの海旅が可能なところがいい。それでも広い日本、せっかくの冬だからドライスーツをバッチリ着込んで防寒を完璧にし、雪降る琵琶湖を静かに漕ぎ進み、人気のない白い岸辺で火を熾し、風と寒さと焚き火の温もりを楽しみながら、モノトーンの世界で、鳴く鹿の声を遠くに聞きたいものだね。
返信削除Wonderful art work, tarp camping skills and kayak sailing rigs. I also have a Feathercraft Katsalano-s kayak. I enjoyed looking at your blog. ; - )
返信削除David