オーストラリア在住の娘からメッセージ
昨年の夏、オーストラリアに住む娘から、ヨーロッパ旅の土産・水彩絵の具パレット・セットが送られてきた。
フランスの小さなギフト・ショップで、製造販売のすべてを家族で経営しているらしい。その絵の具パレットは薄いスチール製で黒と白の塗装が施され、パッケージの麻布の生地も含め、いかにも手作りの感じがして微笑ましく、なんでも絵の具顔料自体も蜜蝋と自然素材の色彩顔料だという。
そのためか色の濃度は淡く、水で溶いてもパステル調に似て、ささやかな色合いが特徴。
水彩筆の場合、いつもはウインザー・ニュートンの水彩絵の具「フィールド・ボックス」を使っているので、この自然素材の顔料を使いこなすのは、なかなか難しい。しかしながら、あの娘からの「問いかけ」とすれば、せっかくだから折りに付け、色々とチャレンジしてみようと想う。
そんな娘から、最近あるYouTube映像がメールで届いた。
それは。色盲や色弱のハンディ(この表現が適しているとは思えないが…)を持つ人たちが、はじめてその個性を補正できるメガネ〜EnChroma〜エンクロマをかけた時の喜びの瞬間を、記録した映像だった。
その個性を持つ多くの人たちが、補正メガネをかけて初めて見る色彩への感動、そしてその喜びに動画を見ている私も、ある人を想い、つい涙がこぼれた。
そして、今、私たちが生きるに当たり前と思っている、あらゆる色・千光溢れるこの世界に、改めて感動を新たにする。
と同時に、あの サッチモ、ルイ・アームストロング歌うワンダフル・ワールド「この素晴らしき世界」のあの声が、耳の奥深くに流れ、涙した。
なんて 美しく 素晴らしい世界 なんだろう
すべてが 違って 美しい
*EnChroma glasses 始めての補正グラス 画像
*色盲色弱・色覚を補正するサングラス“EnChroma”
What a Wonderful World
I see trees of green, red roses too
I see them bloom for me and you
And I think to myself, what a wonderful world
I see skies of blue and clouds of white
The bright blessed day, the dark sacred night
And I think to myself, what a wonderful world
The colors of the rainbow, so pretty in the sky
Are also on the faces of people going by
I see friends shaking hands, saying how do you do
They're really saying, I love you
I hear babies cry, I watch them grow
They'll learn much more than I'll ever know
And I think to myself, what a wonderful world
Yes, I think to myself, what a wonderful world
緑の木々が見える
赤いバラも
君と僕のために咲いているんだ
なんて素晴らしい世界なんだろう
真っ青な空や白い雲が見える
輝かしい祝福の昼
そして暗く神聖な夜
心から思うよ
なんて素晴らしい世界なんだろう
*What A Wonderful World ルイ・アームストロング