2016年1月19日火曜日

2016 申の年


申酉大風(さるとりおおかぜ)



 今年の干支(えと)は申(さる・猿)。
 紀元前の古代中国における、占いの易から構築された暦に由来する十二の干支回りでは今年の申は、万物が五つの物質(火・水・土・木・金)元素から成るとした陰陽五行説の丙申(ひのえさる)の年にあたり、丙(ひのえ・火の兄)が猿と共にやって来ると伝えられている。
 日本でも古くから「申酉大風」もしくは「申酉(さるとり)荒れて戊亥(いぬい)の大凪(おおなぎ)」といわれ、また丙申の年は変革の年で様々な場面で時代がうねり、多くの争いごとが起きるともいわれているのだ。
 しかし陰陽五行説では、土の中の金属のひとつ「金」にあたる申(猿)には、燃え盛る炎の熱を下げ火の勢いを沈める大役をも担っているという。
 いずれにしても、昨今の国内外の社会情勢を想うと、何か大きな時代の節目になりそうな、大変革の申の年になる事は間違いなさそうだ。いかなる時代が来ようとも、わたしたちには未来の人々に向け、より良き未来を構築するために今を生きる義務がある。
 まわりのあらゆる世界の動向に目を凝らしよく見て学び、よき指針となる言葉を聞き心にとどめ、互いにたいせつな物事を伝えあい、大風吹き荒れる丙申のこの年を明るい未来に向け共に歩んでいけたら、どんなにか良き年になるだろうか。